美容室に来る女性が本当に欲しいものに応えるために美容師に必要な(と思われる)、3つの力。
1日を通して、身体は疲れたのに頭が冴えている状態にたまになります。
今日はまさにそれ。
3人のお客様について振り返りながら電車に乗っている。
2人は、お初めてのお客様、もう1人は先輩のお客様。
お初めてのお客様2人は、共通して【時間があまりない】ということが事前に伝えられていて、1人の方は疲れをとりたいからヘッドスパを希望され、
もう1人の方は急な予定が入ったから髪をセットし直したくてシャンプーブローを希望されていた。
もちろん時間は守り、満足のいく仕上がりだった。(と思う)
最終的な仕上げの時に、
1人は「次回はカットとカラーをお願いします」
もう1人は「じゃぁ一度こちらでカットとストレートパーマお願いしようかしら」
と言って、僕が休みでいない日を確認して帰っていった。
本当に次回予約を入れてくれるかどうかはわからない。
でも、二人のお客様が、欲しいものがわかったし、それを引き出すためには、聞き出す力が必要だと実感した。
3人目。
先輩のお客様は、小さい頃からずっと通っていて、もう直ぐ20歳になる。強いくせ毛に悩まされていたのが印象的で、彼女の縮毛矯正は中途半端な実力のアシスタントでは到底できないものだった。GINZA SIXで久しぶりにお会いした。
ヘアスタイルはインスタで探してくるのが基本で、「外国人風カラー」や「グラデーションカラー」と言った、こぞって美容師が投稿しているものを持ってくる。
こ存知かもしれないが、そう言ったデザインカラーには「ブリーチ」をはじめ「1度明るくする」と言ったプロセスが必要で、理想のそれに行き着くためには、それ相応のダメージが伴う。
お客様はそれを知っていたし、自分が強い縮毛矯正をしていて、叶わないかもしれないけど毎回なんとかして欲しくて、写真を見せながら、
「写真のとおり出来ないってわかってるけど」
と毎回思って通って来てくれているようだった。
久しぶりにお会いしたからか、よく話を聞くと、やれるものならやってみたいけど、、、それっぽくなれば良くて、実はもっと髪が動くようにしたいとか、ツヤが欲しいとか、写真ではわからないことがたくさんあった。
写真をみて、出来るか出来ないかの判断はおそらくプロじゃなくてもある程度はつく。(つかない方ももちろんいる)
でも、本当に欲しいものがその写真のスタイルそのものとは限らなくて、【自分に似合うもの】であることが殆どだと思う。なんなら、話を聞いて理解してもらいその気持ちが共有できればあとはお任せということもある。
どんなメニューでも、どんな写真を見せられても、
お客様が欲しいものを一緒に考え、共有することは、この上なく必要不可欠だと実感した。
長くなってしまったが、
今日お客様が本当に欲しいものに応える為に必要だと実感したことは、
【聞き出す力】
と
【共感・共有する力】
を磨き続けなければならないということ。
そういえば、タイトルに僕は3つとつけたので、3つ目の力を出さなければならないが、、
これは言わずもがな、
【カタチにする力】=技術
絶対的に必要不可欠なことに間違いない。
髪や地肌の悩みやなりたいヘアスタイルを引き出して、イメージが共有できて、それを叶える技術がある。
ということはつまりたくさん支持をあつめている。
3つどこかがズバ抜けていたりすることはあっても、どれか1つでも欠けてはいけないと思う。
一層、精進しなければ。
そんなことを考えながら帰路につきました。